中日森野将彦打撃コーチ(39)が選手時代に名古屋国税局の税務調査を受け、2013年までの3年間で約4000万円の申告漏れを指摘されていたことが29日、関係者への取材で分かった。家族との外食費などを野球に関する必要経費として計上し、所得を少なく申告していた。追徴税額は過少申告加算税を含め約1800万円とみられる。

 プロスポーツ選手は税法上、個人事業主に当たり、事業所得の申告が必要。選手活動に関係する支出は必要経費として控除される。

 関係者によると、森野氏は外食費のほか、紳士服や女性用アクセサリーの購入費、自主練習で家族と行ったハワイへの旅費を経費としていたが、国税局は個人的な生活費と判断した。森野氏は「体づくりのため栄養を摂取する必要があった。衣服なども公の場にふさわしいものが必要」などと主張したが認められなかったという。

 森野氏は東海大相模高(神奈川県)からドラフト2位で1997年に中日に入団。昨年、現役を引退した。