ヤクルトが“天敵”攻略に成功した。通算10勝20敗で4連敗中だった阪神メッセンジャーに、4回に猛攻を仕掛けた。

 0-2の4回、先頭の山田哲が12試合連続打点となる26号ソロ。バレンティンと雄平が安打で続いて無死二、三塁から、川端がスライダーを左中間へ。「とにかくバットに当てるためにコンパクトにスイングしました。一生懸命走りました」と左中間に逆転の2点適時三塁打を放った。

 ヤクルト打線は勝負どころを逃さず、一気呵成(かせい)に攻め込んだ。1死二、三塁から9番カラシティーが右翼へ2点適時三塁打。続く坂口も「みんながつないでくれたのでどんな形でもと思い打席に入りました」と右前適時打で、打者9人で一挙6点を奪って早期KOを決めた。

 試合前、小川監督は「メッセンジャーをどう攻略するか。秘策はないですよ。積極的に攻めていって、追い込まれてからは粘って球数を投げさせたい」と青写真を描いた。狙い通りに、天敵に4回までに90球を投げさせ、8安打6得点で試合の主導権を奪い返した。