中日のドラフト6位ルーキー山本拓実投手(18=市西宮)が地元で1軍デビューを果たした。6点を追う7回に登板。糸原の打球が投手強襲の内野安打となり、いきなりプロの洗礼を浴びたが、続く大山を併殺に打ち取った。4番糸井に対しては大胆に内角を攻め、空振り三振を奪った。2回を1安打無失点。「腕が振れたのがよかった。自滅しなかったのは大きい」と自らに及第点を与えた。

兵庫県宝塚市出身で、幼少の頃から足を運んだ甲子園は憧れの球場だ。登板の指示を受け、マウンドに向かう時には、「真っ黄っ黄だ」と虎党で染まるスタンドに圧倒された。「ホームまで30メートルに感じた」と緊張を隠せなかった。先頭打者・糸原のライナーでグラブを弾かれた。「糸原さんのライナーで目が覚めた。気付いたら、ボールが後ろにあった」と苦笑。しかしその後は落ち着いていた。高卒ルーキーの姿に、森監督も「まだ高校を出たばかりで十分でしょう。怖さを知らない。自信になってくれたら」と評価した。