スタンドで観戦していた子どものファンが、思わず居眠りしてしまうほどの負けっぷりだった。日本ハムは投打の“キラー”が活躍できず、オリックスに0-10と大敗。今季12度目の零敗で、本拠地はため息に包まれた。

守っては、今季ここまでオリックス相手に防御率0・53と抜群の成績を残していた先発の有原航平投手(26)が、想定外の乱調だった。1回、先頭打者にこの日の初球を二塁打されると、歯車が狂った。2死三塁から中軸に連続長短打を許して2失点。3回も、2死一塁から踏ん張りきれずに3連打を浴び失点を重ねた右腕は「毎試合、初回は意識しているけど、うまくいっていない。(追い込んでからも)決めきれていないのが課題」と、反省しきりだった。

攻めては、オリックス山岡に対して、散発の4安打。開幕から前日14日まで、オリックス戦で17試合連続出塁を続け、対戦打率4割4分8厘を誇った3番近藤健介捕手(25)が、2三振を含む4打数無安打と封じられた。1回無死一、二塁で右飛に倒れた、チームが誇るヒットメーカーは「うまく打たされてしまった感じでした。あそこで1点を取っていたら、山岡もあんなに尻上がりに調子を上げなかったはず」と、悔しがった。

札幌ドームには、前日より1万2000人以上多い3万6795人が集った。「思うようにいかないこともある。これだけ沢山の人たちが見に来てくれたのに、ごめんなさい」と本拠地のファンに謝罪した栗山英樹監督(57)は「明日は勝ちきる姿を見せたい」と言葉に力を込め、逆襲を期した。【中島宙恵】