東日本国際大が12-0の5回コールドで山形大を下し、9戦無敗で3季連続30回目の優勝を決めた。2番手で2回1安打の船迫(ふなばさま)大雅投手(4年=聖光学院)が、通算33勝目でリーグ最多勝記録に王手。最後は3連続空振り三振締めでも、「ここは通過点。喜んでいる場合ではない」と笑顔を封印した。

仁藤雅之監督(38)の粋な計らいだった。1週間前に最多勝の存在に気付き、「1年生からチームを背負って投げてくれた。なかなか取れる記録ではないので、最後は取らせてあげたい」と、残り2試合の責任投手を船迫に託した。今季4勝を挙げる粟津凱士(かいと、4年=山本学園)も先発で3回1安打と危なげなかったが、4回から船迫を投入。今日30日の石巻専大戦は先発させ、伊勢田一勝氏(日大工学部)が持つ通算34勝に臨ませる。

チームは大学選手権で8強入りし、リーグ戦は春から負けなしの19連勝中。仁藤監督は「戦い方が安定し、波がなくなった」と評価した。東北地区代表決定戦(10月27、28日)に向けても「4年生の投手がそろっている」と手応えを感じながら、初の明治神宮大会出場を見据えた。【中島正好】