DeNAが1試合を残し終戦した。自力でのクライマックスシリーズ(CS)出場がない中、絶対条件の勝利を収めたが、巨人が勝ち4位が確定した。2年連続でチームをCSに導いてきたアレックス・ラミレス監督(44)は、就任3年目にして初のBクラス。球団は続投要請を行う方針で4年目の指揮は決定的だ。

右手を振る顔に笑みはなかった。試合には勝ったが、4位で終戦。スタンドから惜しみない拍手を浴びても、ラミレス監督は笑えなかった。「プレッシャーがかかる試合で勝つことはできたが、連敗でのダメージが大きかった」。6日の阪神戦で3連敗を喫し、自力CSが消滅。奇跡を起こすことができなかった。

夏までの低迷が悔やまれる。9月14日以降は12勝6敗。強力打線を生かすため「マシンガン継投」を始めた途端、勝率が上がった。今季最大借金14。一時は最下位に転落したが、急浮上し3位争いに食い込んだ。投打がようやくかみ合いだしたが、遅きに失した。

同監督は「多くの決断をした中で、後悔した決断もあったが責任を取るのが監督。選手の責任にするつもりはない。すべての決断の責任は取る」。Bクラスの責任を一身に背負った。ただ、球団は昨季までの2年連続Aクラス入りの手腕を買い、来季の続投要請をする方針を固めている。

今日10日の阪神戦(甲子園)に南場オーナーが来場予定。試合後にも直々に4年目を託す見込み。「球団も考えることがあるし、僕の考えもある。みんなで決めることになる」。今季届かなかった優勝を狙うため、万全を期し引き受ける模様。去就には慎重な姿勢のまま明言を避けた。【栗田成芳】