楽天則本昂大投手が節目の勝利を飾った。2点リードの5回から2番手で登板。3イニングを無安打無失点に抑え、10勝目をマークした。

13年のデビューから6年連続の2桁勝利。ドラフト制後、史上4人目の偉業だが「10勝出来たことはうれしい。でもチームも最下位で、けがもして。自分の中では一番残念なシーズン」と、ざんげの言葉を口にした。

9勝で迎えた最終戦は体調面に不安があり、先発を回避した。平石監督代行は「前回の登板より前から、むせるほどのせきが続いていて。病院で検査して風邪とかではなかったけど、先発して5イニングを投げることは厳しい」と判断。本人も「経験したことがなかった」という状況で中継ぎ待機。試合の流れでは出番なしの可能性もあった。

先制点をもらった先発古川が4回無失点の好投を見せ、バトンが回ってきた。則本は「7、8回まで行ける内容。自分のために交代となって。頼りになる後輩」と感謝。平石監督代行も「古川もすごいプレッシャーの中だった。則本はこの先も2桁を取れる選手。いろんな意見があるかと思いますが」と2人をたたえた。則本は「体調面の管理も含めて、来年あらためて1年間ローテーションを守ってやりたい」と強い覚悟をにじませた。【栗田尚樹】