楽天久保裕也投手(38)が14日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、200万円アップの1700万円でサインした。

昨年9月に「右第4、5手血流低下」と診断され、育成選手としてスタートしたシーズンだった。5月に支配下選手契約を結ぶと、25試合に登板して防御率1・71をマーク。「投げること、後輩へのアドバイスといった投げる以外のことも含めて評価していただきました。年齢を考えたら、手術もさせてもらって、育成でもまた契約してもらえるのはありがたい話。やれることをしっかりやって、チームに恩返しできればいいなと思っていた」とうなずいた。

杉内や村田ら多くの同世代が今季限りで現役を退いた。「あれだけいた“松坂世代”が、本当に残り少なくなってきた。(松坂世代で)最後の1人になれるように、しっかり準備して、結果も出して、チームにとって必要な存在でいられるように」と意欲を示しつつ「頑張っていきたいとは思っているんですけど、何だかんだ、松坂が最後に残るのかなあ」。復活を遂げた世代のリーダーへの敬意を示すように笑う。

「楽天の球団が大好きだし、ファンの皆さんも大好きだし、その中で野球をやれていることが、とにかく幸せ。それを1年でも長く続けたいなと思ったら、めげてる暇なんてない。ダメだったら“やめればいいや”って思ってるから。割り切った時、人ってホントに強いんだなって感じますね。怖いもの、ないんで」と育成契約からはい上がった原動力を語る。その上で来季に向け「チームが優勝というのは絶対。僕は個人的に数字がどうこうという話ではなく、与えられたポジションで与えられた仕事をしっかりする。それだけです」と表情を引き締めた。(金額は推定)