元プロ野球選手の、ファイターズ・ベースボール・アカデミーの講師たちが、少年少女、指導者へ向けてレッスンを行います。今回は、先週まで続けてきた打撃編の“補習”として「体重移動」の重要性を教えてもらいます。牧谷宇佐美コーチ(38)が講師となります。

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打撃の一連の動きの中で、体重移動も重要な要素です。理想的な動作は<1>バットを構えた時<2>タイミングを取り始めた時<3>打つ時と全てにおいて頭の位置が変わらないことです。「軸がぶれない」と表現される良い打ち方になります。ただ顔の位置を気にしすぎて軸足が反り返ってしまい、スイング時に顔が上がってしまうのは良くありません。

練習の時に意識してほしいのは、右打者なら左足、左打者なら右足が、スイングを終えた時にひざが真っすぐ伸びないようにすること。試合では問題ありませんが、練習では、ひざに余裕を持たせる=ひざが曲がった状態で打ち終えてほしいです。打ち終わった後に自分と逆の打ち方、右打者なら左打ちで構えても違和感がないようなひざの曲がり方になるくらいの余裕を持たせましょう。この意識は、狙い球以外のボールに対応する力を養えます。

体重移動と聞くと、打席の後ろから前へ自分の重心をほぼ全て移動させるイメージをする人が多いですが、これは間違いです。理想的な形は、構えた時に後ろの軸足と前方の足の力配分は「8対2」、打ち終わりには「7対3」と1割が前方に移動するイメージをすると、軸がぶれない打者に近づきます。

◆北海道日本ハムファイターズ・ベースボール・アカデミー◆ 未就学児から小学6年生までを対象に、元プロ野球選手がコーチとなり、野球の基礎基本から1人1人にあった技術指導をしてくれる野球スクール。https://www.fighters.co.jp/academy/baseball/