ベンチに戻ったヤクルト山田哲人内野手は、不満げな表情で小首をかしげた。オープン戦の巨人戦で今季1号を放ったが「自分のスイング的には微妙。たまたまのホームラン」と明かした。

3回1死、巨人先発メルセデスの2球目の直球を右翼席へ運んだ。「今年は今年で、自分に合っているフォームを」と軸足への体重移動を意識した新打法を模索中。キャンプ中は「7対3がいいか、5対5がいいか、それで待ち方が変わる」と試していたが、この日は「9対1か8対2くらい」の力を軸足にかけて投球を待った。その結果が対外試合6試合目でアーチにつながり「力強く飛んでいる打球が増えた。成功した気持ちが強い。目も慣れてきて、シーズン同様の野球の感覚に戻っている」と、手応えをつかんだ。

まだ、タイミングをとるため左足を上げた後の体重移動など納得できていないポイントがあり、完成はしていない。チームの目標である優勝、そして2年連続4度目のトリプルスリー達成へ、山田哲は向上心を持ち続ける。