右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折で出遅れていた日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が、実戦復帰後初安打&初打点を記録した。

15日、イースタン・リーグのロッテ戦(鎌ケ谷)に、復帰戦だった14日に続いて「3番DH」でスタメン出場。1回1死一塁の第1打席に右前打を放つと、6回には右犠飛で打点も挙げた。2打数無安打に終わった前日の映像を自己分析し、すぐに修正して結果につなげた。

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3球続いた低めのスライダーに、バットをコンタクトさせた。右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折で出遅れていた清宮の今季初安打は、1回1死一塁、ロッテ左腕の小島からだった。前日と合わせ実戦復帰3打席目。一、二塁間をゴロで破る右前打で、2年目が“開幕”した。「いい当たりではなかったけど、1本は1本なのでよかったです。追い込まれていたので、何とかしようという感じ」。まずはホッと息をついた。

4回は空振り三振に倒れたが、6回1死三塁の好機には、右翼後方への犠飛で打点も挙げた。「そんなに受けている(受け身になっている)感じもないので、そこはいいかなと思います」。1安打1打点。反省をすぐに体現して結果につなげた。

前日の試合後、三邪飛と捕邪飛に倒れた自身の打席を映像で振り返った。「(ボールに)向かっていく感じが欲しいな」。目についたのは、技術的なことよりも、闘争本能の部分だった。この日は2球で追い込まれた第1打席も、変化球に対応して安打とし、4、6回の打席ではストライクはすべてスイングした。「昨日よりも打ちにいけていた。ボールに向かっていけたので、その部分はよかったです」。ケガから復活するうえでもっとも大切な、闘志に火が付いた。

16日同戦(鎌ケ谷)も出場予定で、打席数を重ねて1軍昇格を目指していく。ここまでの5打席はすべて左腕が相手と偏っているが「(相手の左右で)変わるとかはないです。自分の問題かなと思います」。完全復活へ、希代のスラッガーはすでに、秒読み態勢に入っている。【本間翼】

▽日本ハム荒木2軍監督兼投手コーチ(清宮について)「昨日からの変化は見えた。ボールにしっかりついていく形があった。ベンチでも一生懸命声を出していた。あとは(ボールが)速い投手のときに打席に立たせたい。速い投手を打てないと(1軍で)活躍することはできない」