タカがカモメにカモられている。ソフトバンクがロッテにまた負け越した。対ロッテは南海時代の1969年(昭44)以来、50年ぶりの開幕4カード連続負け越しが決定。首位はなんとか守っているが、連敗で4位ロッテまで1・5差、5位日本ハムまでも3差にもつれる大混戦となった。

この日もロッテの1発攻勢に沈んだ。先発ミランダは中村奨にソロ本塁打を浴びるなど、3回途中4失点でKO。あとをつないだ椎野、川原も被弾して計8失点の大敗だ。打線も先発石川らの前に2得点に抑え込まれ、ほぼなすすべなく完敗した。今季対戦成績はこれで3勝9敗。ロッテを苦にする要因は何なのか。

★投壊 投手陣の対戦防御率は5球団ワーストの4・54。この日の結果が象徴するように、同ワーストの65与四死球、16被本塁打で、走者をためてから痛打されるケースが目立つ。今季から敵地ZOZOマリンスタジアムにホームランラグーンが設置されたことや、レアードの加入などさまざまな要因はある。ロッテに3戦1勝負けなしの千賀も「レアードの加入が大きいんじゃないですかね。他の人がそれなりに仕事をすれば、点につながる」と警戒していた。

★貧打 打線も対戦打率2割3分と、同じく対5球団で最も抑え込まれている。中でもこの日の石川にはこれで2敗目。二木にはすでに3勝を献上している。天敵を作ってしまっては、負けがかさむ。

★故障 4月上旬に柳田、グラシアルが負傷離脱したのもロッテ戦だった。現在リハビリ中の上林も、4月下旬の敵地で右手甲に受けた死球による故障が長引いている。今季のロッテ戦は鬼門というほかない。

工藤監督は悔しさを隠さなかった。「同じことを繰り返していてはいけない。同じチームに同じようにやられてるのはいけない。絶対にこの負けを忘れないで、やり返せるようにやっていきたい」。3年連続日本一へ、ロッテ対策がカギを握りそうだ。【山本大地】