株式会社ドームは25日、6月に新発売したサプリメント「アイアンSP」に世界反ドーピング機関（WADA）が禁止物質に指定する成分が検出されたことを発表した。

成分は筋肉増強剤の一種だが、本来は同商品に含まれていない。製造された工場のラインに残存していた禁止物質が混入した可能性があり、原因の調査を進めている。

巨人が同社とオフィシャルパートナー契約を結んでおり、球団の調査によれば複数の選手が同商品を摂取していたという。同社によれば、陽性反応が出る可能性は極めて低いとしている。巨人は同日、日本野球機構（NPB）に聞き取り調査など事実関係を報告した。今後はNPBのアンチドーピング委員会への調査に全面協力し、球団独自で専門機関に依頼し、選手の人体への影響の有無について検査を進める方針だ。

今季はオリックス・メネセス、広島バティスタがドーピング違反を犯した。NPBは25日現在までの検査で3件目の規定違反はないとした。井原事務局長は同商品による規定違反が今後出た場合に「これだけメーカーがはっきりと（製造過程で）禁止物質が検出されたと言っているので、その部分については考慮する」と説明した。同社と個人契約している他球団の選手もおり、12球団に摂取を控えるよう注意喚起した。