日本ハム王柏融外野手(26)が、来季の「赤点返上」を誓った。28日、北海道から台湾へ帰郷。日刊スポーツの単独インタビューに応じ、左太もも裏、右肩、左足甲と相次ぐ故障で88試合、打率2割5分5厘、35打点、3本塁打に終わった来日1年目を「赤点」と振り返り、来季の巻き返しを約束した。【聞き手=田中彩友美】

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-シーズンを振り返り

王柏融 来日1年目で、台湾とは野球も文化も違うことをあらためて感じた。新しい環境でプレーする、生活リズムも違う、遠征もいろいろあって。全てに慣れなければいけない、1つの挑戦だった。

-収穫は

球団からは「マイペースでやっていいよ」と言ってもらえたことに感謝している。ああしろ、こうしろではなく、本当に自分のペースでやらせてもらえた。自分なりに、周囲のプレッシャーは感じてやってきたので。自分に任せてくれた部分が多かったのは良かった。

-日本と台湾の違い

日本の野球スタイルは、すごく細かいところまで教えてもらえる。打撃や守備はもちろん、サインプレーや走塁面とか。台湾野球と違って良いとか悪いとかではなく、すごく勉強になるところが多かった。

-日本での生活は

言葉も少しずつ覚えてきました。「お疲れさまです」とか。チームメートとコミュニケーションを取るために必要な言葉は、優先して覚えてきました。1年間を振り返って、生活にはやっと慣れてきたなというのはある。

-自己評価は

うーん、赤点です(笑い)全然、ダメだった。本当に今年は、悔しい思いをした。それも含めて、いろんな経験をさせてもらい、良い収穫もあった。来年は絶対、生かせる自信がある。

-来季へ生かすために

日本人投手との対戦経験を積んだことは、来季につなげないといけない。あとは試合の雰囲気と、人工芝のグラウンドの固さも分かった。遠征が多いチームだということも体感したので、そこにも慣れていかないといけない。グラウンド外での生活面の準備も必要かな。

-台湾に戻ってからは

まずは左足甲のリハビリ。でも完全な休みはなしにして、とにかく動く予定です。出来る範囲でトレーニングをして、他の時間を有効に使いたい。まだ決まっていないですが、シーズンオフの間に再来日するかもしれない。

-来季への誓い

もちろん健康第一を、最優先にしないといけない。今年は開幕序盤の故障に始まり2、3回くらいケガの影響を受けて不本意なシーズンに終わってしまった。とにかく、いい成績を出したい。来年は絶対、今年よりいい成績を出したいと強く思っている。

◆日本ハム王柏融の来日1年目 3月29日オリックスとの開幕戦(札幌ドーム)は「5番左翼」でスタメン出場。開幕2戦目の同30日に来日初安打を放ち、同31日は来日初適時打でお立ち台にも上がった。だが4月末に左太もも裏の張りで出場選手登録を抹消。約2週間後に戦列復帰し、6月20日DeNA戦(横浜)では初めて4番でも起用されたが、7月9日ロッテ戦(ZOZOマリン)での守備中に右肩関節骨挫傷となり、再び約1カ月離脱。復帰した8月10日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では千賀から左足甲に死球を受けて途中交代。痛みを隠して試合出場を続けたが、シーズン最終盤に左足甲の骨挫傷と判明。9月24日に抹消されシーズンを終えた。