日本ハム栗山英樹監督(58)が来季も続投となることが9月30日、濃厚となった。札幌市内の球団事務所で川村浩二球団社長(58)と会談。かねて球団に伝えていた辞意を正式に申し入れたが最終的な結論は球団に委ね、保留となった。球団側は今季の成績不振の責任を全て負わせる考えはなく、2日のオーナー報告の席で続投を要請する可能性が高まった。

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栗山監督は、率直な思いを球団にぶつけた。午前中に行われた川村球団社長との会談では「『ケジメを付けなければいけないと思って来ました』ということは伝えました」と3年連続で優勝を逃した責任を取る覚悟を示した。その上で「その責任が、どういう取り方があるのか。そういうことは、オレが決めるものではない」とも話した。辞任か続投か、最終結論を球団側に委ねた。

球団側は続投を要請する可能性が極めて高い。栗山監督の意向を受けた川村球団社長は「どういう形が一番いい“ケジメ”なのか、結論付けはしなかったということです」と最終結論こそ保留した。今後は2日に行われるオーナー報告の席までに方向性を出すが、「単年度ではなく、栗山監督の8年間の実績は評価しています、という話は申し上げました」と指揮官にも伝えた。さらに「チームを熟知していることにおいて(来季の監督)候補です」と補足。2日に来季構想、方針などを明確に示した上で、栗山監督に続投を打診することになりそうだ。

川村球団社長は会談の席で「今季は監督だけの責任ではないと思っています」と球団側にも成績不振の責任があることを伝えた。外国人選手が機能しなかった編成面での不備、主力の相次ぐ故障離脱などの不測の事態も考慮すべき点として今季を検証している。「さまざまな課題が出てくる中で、それが次にどうしていくんだということを、きちっと考えた上で、じゃあ誰が適任かという話をしたいんです、ということについては、おおむねの方向性のご理解はいただいたと思う」とした。

かねて「自分にできることがあれば、やる」と話している栗山監督が続投要請を受諾すれば、来季で9年目。連続在任年数で76~83年の大沢啓二氏を抜いて球団最長となる。注目された去就が、ついに決着となりそうだ。