球団初勝利を挙げた元大洋の今西錬太郎氏が、始球式に登場した。

95歳ながら、きれいな山なりのボールでワンバウンド投球を披露し、ファンからは温かい拍手が送られた。今西氏は「本日、始球式でマウンドへ上がらせていただいた際、70年前の球団創設後初めての開幕戦の記憶が鮮明によみがえってきました。久しぶりの投球で緊張しましたが、お客様からの大きな拍手と歓声に、とてもワクワクしました。今日の試合は絶対勝ってもらいたいという、願いを込めて大切に1球を投げ込みました。これから頂上決戦に向けて戦いが続きますが、チームには自分の力を出し切って勝ちをつかみとってほしいです」とコメントした。

今西氏は阪急のエースとして活躍した後、1950年(昭25)の球団創設と同時に大洋へ移籍。初代背番号「18」を背負った。同年3月10日、下関で行われたセ・リーグ開幕戦で開幕投手を務め、国鉄スワローズ(現ヤクルト)を相手に2安打完封。チームに初勝利をもたらした。