大学の部に3年ぶり2度目出場の東海大札幌キャンパスが、大商大(関西5連盟第2代表)を2-0で下した。

ドラフト指名選手3人を擁する相手を撃破し、8強入りした16年以来3年ぶりに初戦突破した。17日の準々決勝は、慶大(東京6大学)と4強をかけ対戦する。

初回1死満塁、大学日本代表候補の赤尾光祐右翼手(3年=東海大相模)が、ヤクルト4位の右腕・大西広樹(4年=大商大高)から左前適時打を放ち先制。2回途中で大西をマウンドから引きずり下ろすと、7回1死一、二塁では再び赤尾が、今度は中日2位左腕の橋本侑樹(4年=大垣日大)から中前適時打を放ち逃げ切った。全打点の赤尾は「相手の方が前評判は上。下克上の気持ちで臨んだ。自分を信じ打席に立てたのが良かった」と喜んだ。

16年神宮大会以来3年ぶりの全国舞台。最後に結果を残そうと登録25人中、4年生11人が名を連ねた。そのうち、この日先発し9回4安打完封の高沼拓海投手(旭川工)がエイジェック、井内駿捕手(苫小牧東)がJR北海道クラブ入りするなど、9人が社会人で野球を続ける。例年、春で引退する選手もいる中、主力組の最上級生が残り強化し続けてきたことも、大きな推進力となった。

今秋から主将になった外石和也(3年=駒大苫小牧)は、4回に左手に死球を受けるもフル出場し「1日でも長く、4年生と野球がしたい」。夜の神宮でつかんだ勢いを、次の1勝につなげる。【永野高輔】

◆大学の監督として神宮大会初勝利を挙げた東海大札幌キャンパスの日下部憲和監督(67) 赤尾の2点目が大きかった。(完封の)高沼も序盤はボール先行だったが、のらりくらりと頑張ってくれた。