日本ハム栗山英樹監督(58)が4日、五輪神話継続を誓った。都内にある日本ハム東京支社で年頭式典に参加した指揮官は、就任1年目の12年と4年前の16年にリーグ制覇。ともに夏季オリンピック開催年で、東京五輪が開催される20年は覇権奪回シーズンとなる。
自身3度目の頂点に向けて新年の誓いを立てるとともに“栗山第3世代”となる清宮幸太郎内野手(20)ら若手の台頭を求めた。
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栗山監督が、必勝イヤーを迎えた。「オリンピックの年にチームは勝ってきている。そこに期待してはいけないけどね」。12年ロンドン五輪の時は就任1年目でリーグ優勝。16年リオデジャネイロ五輪の時は10年ぶり3度目の日本一に輝いた。東京五輪が開催される今季は、法則通りならペナントレースを制する年だ。
12年は稲葉、田中賢らが中心となって、いきなり優勝。16年は中田や二刀流の大谷が新たな柱となり頂点に立った。4年に1度の間には主力が抜けることも多々あったが、スクラップ・アンド・ビルドを繰り返しながら最強チームを構築してきた。現状は「新しい3つ目のチームを作っている感じしかない」という。西川を新主将に任命。エース有原や近藤ら“栗山第3世代”が中心となって新たな歴史をつくる番がやってきた。
新たな世代には、若手の台頭も必要不可欠だ。「主力にプラスアルファで、びっくりするような成績を残す選手が投手で1人、野手で1人、出てこないといけない」。栗山監督が首を長くして待つ1人が清宮だ。昨年10月に手術した右肘はリハビリ段階。春季キャンプは2軍スタートの可能性も高いが、指揮官は「ああいう選手が打たないと勝てない」と言い切る。
過去3年で積極的に若手を起用して経験を積ませ、今季は即戦力新人が多数加入。戦術面でもショートスターターなど新たな引き出しを増やしてきた。「種をまき、水をやってきたものが、しっかりと成木になる年と信じて、やっていく」。栗山監督が臨む3度目の五輪イヤーは、栗山第3世代が集大成を見せる1年となるはずだ。【木下大輔】
◆ハム優勝時と今季の主力
◆12年
<野手>
稲葉篤紀、金子誠、小谷野栄一、田中賢介(主将)、糸井嘉男、陽岱鋼、中田翔、鶴岡慎也
<先発>
吉川光夫、武田勝、ウルフ、多田野数人、斎藤佑樹
<セットアッパー>
増井浩俊、宮西尚生、森内寿春
<抑え>
武田久
◆16年
<野手>
大谷翔平、中田翔、田中賢介、中島卓也、レアード、西川遥輝、陽岱鋼、大野奨太(主将)
<先発>
大谷翔平、有原航平、メンドーサ、高梨裕稔、増井浩俊(抑えからシーズン途中に先発転向)
<先発&ブルペン>
吉川光夫、バース、加藤貴之
<セットアッパー>
宮西尚生、谷元圭介、鍵谷陽平
<抑え>
マーティン
◆20年
<野手>
西川遥輝(主将)、大田泰示、近藤健介、中田翔、ビヤヌエバ、渡辺諒、中島卓也、王柏融、清水優心、清宮幸太郎
<先発>
有原航平、マルティネス、バーヘイゲン、金子弌大、加藤貴之、杉浦稔大、ロドリゲス、上沢直之、吉田輝星
<中継ぎ>
宮西尚生、石川直也、公文克彦、玉井大翔、堀瑞輝
<抑え>
秋吉亮