ロッテの新人7選手が8日、さいたま市の球団寮に入寮した。

午前11時16分、育成ドラフト2位の慶大・植田将太捕手(22)は一番乗りで入寮するなり、田村次夫寮長(58)に「ごめんなさい! 本当に申し訳ないです!」と平謝り。「引っ越し業者さんの方が早く来ちゃって、荷物の受け渡しを寮長がやってくださったんです…」。紳士的な態度に寮長も笑顔だった。

同11時25分、育成ドラフト1位の北翔大・本前郁也投手(22)が到着。前夜は「埼玉にある中学の同級生のお父さんの家に泊めてもらいました」。埼玉のどこか、という質問に「えーっと、えーっと、クレヨンしんちゃんのところです」。春日部でした。

ドラフト4位の専大松戸・横山陸人投手(18)は同11時56分に入寮した。出身の少年野球チーム「南篠崎ランチャーズ」の関係者一同からマットレスを贈られたという。ドラフト後、初めての寮生活対策で朝6時半起床を練習。安眠マットレスでぐっすり休み、2つの目覚まし時計を駆使し意地でも寝坊しない構えだ。

正午すぎの午後0時6分、ドラフト5位の法大・福田光輝内野手がやって来た。名門・大阪桐蔭の出身。同校の西谷浩一監督(50)から、福田の入団でロッテ勢が同校最大勢力になることを知らされたという。「先輩たちはけっこう皆さん、本塁打を打てる人ばかりなので…。全ての面でアピールしていきたいです」。

ドラフト3位の国士舘大・高部瑛斗外野手(22)はコーラ柄とピザ柄の靴下で、同0時10分におしゃれに入寮。でも数時間前には、墓前で神妙に手を合わせていた。病に倒れ、若くして亡くなった弟。「これからもお墓参りに行きたいです。自分の中で落ち着ける場所なので」。

さすがはドラフト2位といったところか。同1時18分に入寮した東洋大・佐藤都志也(21)は、写真撮影にも慣れている。自然と白い歯を見せる。亡き祖父に買ってもらったキャッチャーミットを部屋に飾る。ミットには「花より花を咲かせる土となれ」と刺しゅうされていた。

そして大トリは、ドラフト1位の大船渡・佐々木朗希投手(18)。車を降りる反動で、手にしていたリュックを肩にかけ、いい表情で寮に入っていった。