グラサン新人が朗希フォームで開幕1軍を狙う。日本ハムのドラフト4位JX-ENEOS鈴木健矢投手(22)がこだわりのアイウェアを使用し汗を流している。

9日、千葉・鎌ケ谷で新人合同自主トレ2日目を終えた。視力が悪く、社会人時代から使用する度入りのサングラスを練習中に着用。ロッテのドラフト1位佐々木朗希をほうふつとさせるほど、左足を高くあげる特徴的なフォームの右腕が猛アピールする。

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勇気を振り絞って飛躍へとつなげたアイテムをプロで使用すると決めた。練習中屋内外を問わずサングラスを着用する鈴木健が明かした。「度入りのメガネです。(使用するか)どうしようかなと思ったのですけど」。首脳陣や先輩たちを前に無礼に映らないか。迷いながらの決断だった。

両目ともに視力は0・3ほど。高校3年の冬くらいからコンタクトレンズを使用してきたが「1日つけていると、ドライアイみたいな感じでけっこう乾燥してつらい」と社会人へと進んだ後も困っていた。そんな時、所属チームが契約していた「マックスアイジャケット」の担当者から度付きサングラスを勧められた。

昨年8月ごろから使用を開始。調光レンズのため、光の強さによってレンズの濃淡が変化し、ナイターでの使用も可能だ。「コンタクトの時はナイターの時(捕手の)サインが見づらい時があった。メガネをしてからは見にくいというのもないし目が疲れない」と効果を感じていた。

新アイテム導入と同時期に新フォームに改造。左足を高くあげるため「佐々木朗希君のよう」と周囲から言われたが、好影響をもたらし、プロの扉を開けた。右サイドから直球とスライダーのコンビネーションが投球スタイル。ドラフト指名直後から「中継ぎで60試合登板」と目標を言い続けてきた。新人合同自主トレ2日目は坂道ダッシュなどを行い「自分らしくできているかなと思う」と振り返った。変則かつサングラスが特徴の右腕。目指すは開幕1軍だ。【山崎純一】

<サングラス(ゴーグル)をかけた主な投手>

◆小宮山悟(ロッテ) 455試合117勝141敗4セーブ、防御率3・71

◆山井大介(中日) 329試合62勝70敗20セーブ、防御率3・72

◆小山伸一郎(楽天)481試合28勝36敗36セーブ、防御率3・87

◆加藤康介(阪神)320試合29勝43敗1セーブ、防御率4・42

◆篠田純平(広島)99試合20勝26敗、防御率4・24

◆エリック・ガニエ(ブルワーズ) 402試合33勝26敗187セーブ、防御率3・47

<参考:メガネの大投手>

◆杉下茂(大毎)525試合215勝123敗、防御率2・23

◆杉浦忠(南海)577試合187勝106敗、防御率2・39

◆堀内恒夫(巨人) 560試合203勝139敗6セーブ、防御率3・27