今年は「KJ」も任せてください! 広島会沢翼捕手(31)が23日、昨季先発で1度だけコンビを組んだK・ジョンソン投手(35)の女房役を務め、好リードをみせた。阪神とのオープン戦(コザしんきんスタジアム)で助っ人左腕とともに6回の守備から出場。3回2安打1失点に導いた。打っても途中出場ながら3安打1打点。チームの扇の要が攻守で存在感を示した。

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何度も積極的にコミュニケーションをとった。昨季会沢がK・ジョンソンと先発でバッテリーを組んだのは4月16日の巨人戦のみ。この日は6、7回と無失点。8回に1点を失うも、多彩な変化球を駆使した巧みなリードで3回2安打1失点に導いた。会沢は「KJの使いたい球種の部分を含めて、いろんな話をしながらできた」と手応えを口にした。

例年助っ人左腕が先発時はベテランの石原慶がマスクをかぶることが大半だった。石原慶が現在宮崎・日南キャンプに参加中ということもあるが、佐々岡監督は「新コンビ」の可能性について「それを踏まえての準備ということでやっている。オープン戦でいろんな話をしながらやるだろうし、組んでみてからということになる」と話した。

K・ジョンソンは3イニングでコンビを組んだ会沢について「久しぶりでしたけど、石原同様に会沢も信頼していますし、投げたい球種を交ぜてくれたので、満足しています」。会沢は「性格も分かっていますし、どういう球種、ボールで打ちとりたいかも分かっているので」と冷静だった。

会沢はバットでも存在感を示した。6回1死一塁から阪神能見の変化球を左中間に運ぶ適時二塁打。7回には中前へ、8回には左前へ運び、途中出場ながら3安打を記録した。「追い込まれてからの変化球も打てたので、結果も内容もよかった。(打席で)常に新しい感覚は生まれるので、今は頭と体を一致させる練習からやっていければ」。チームの扇の要はどっしりと構えている。【古財稜明】