西武松坂大輔投手が、復帰後“初勝利”を挙げた。

本拠地メットライフドームで初の先発マウンド。初回から高めに球が浮いた。先頭の日本ハム松本を137キロの直球で右飛に打ち取ったものの、マウンド上で首をひねる。感触通り、2回に3安打3四死球で3失点。4回にも1失点し、5回を4安打5四死球4失点で終えた。内容に納得はいかず、試合後は無言だった。

アンダーシャツを脱ぎ、仕切り直しの3回から復調の兆しを見せた。4番中田をカーブで二飛。続く王柏融は習得中の新球「スプリット・チェンジアップ」を中心に、2-2から空振り三振。ビヤヌエバも新球で投ゴロに仕留めた。上位打線の5回は6球で3人を打ち取り、西口投手コーチは「4、5回は力みが抜けてベルトの高さで動いて打ち取れた。あれくらいの投球をしてくれれば」と終盤の投球にうなずいた。

5回、84球とも実戦では最多。先発で試合をつくる課題はクリアした一方で、立ち上がりに課題が出た。辻監督は「打線が取ってくれるんだと思ってくれれば。5回100球で3点くらいに抑えてくれれば本人も計算がつく。そういう抑え方で、白星がつく可能性も十分にある」と先発ローテーションを想定する。次回は2軍で調整登板の見込み。初白星に課題と収穫が詰まった。【栗田成芳】

▽西武松坂(球団を通じてコメント) 今日の一番のメインの課題は球数を投げること、そしてイニングを投げることでした。5回を投げられたのは良かったと思います。前回の登板に比べてカットボール、(スプリット)チェンジアップと安定して投げることができた。2回に失点しましたが、もっと試合の序盤から4回、5回のようないい感じで脱力ができている投球をしていきたいです。収穫はあったと思います。