ローテ当確印、取り戻した! 阪神青柳晃洋投手(26)が、ヤクルトとの練習試合(神宮)に先発し、4回2安打無失点と好投した。前回登板は6回途中8四死球と乱調だったが、無四死球で二塁を踏ませず。前回は辛口だった矢野監督も「完璧じゃない、ほぼね」と絶賛。開幕ローテ入りへ1週間で修正し、汚名を返上した。

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4回2死一塁、青柳の外角低めに決まった新球シンカーに、4番村上の打球は力なく中堅へ上がった。「去年相性が悪かった村上をなんとか抑えられたんで、それはすごい収穫かな、使えるボールかなと。他にもいいボールはいっぱいあったんで、良かったかなと思います」。昨季は3本塁打、打率4割1分7厘と苦戦した主砲を2打数無安打に封じ込めた。

1週間前とはまるで別人だった。前回15日のオリックス戦(京セラドーム大阪)では5回2/3を投げ4失点、8四死球と乱調。試合後の矢野監督から「次の登板が大事。青柳だって(ローテを)確約しているわけでも何でもない」と厳しいコメントが残されていた。

「競争だと思っているので、僕自身も。なので先週本当にふがいないピッチングだったんで、今回しっかりやらなきゃなっていう気持ちはありました」。1週間という短い間でフォームを修正。腕だけで投げていた前回を反省し、体全体を使うことを意識した。汚名返上の思いとともにマウンドへ。さえ渡るコントロールで無四死球、4回50球とテンポ良くまとめた。

前回と打って変わって、矢野監督も称賛の言葉を並べた。「いやあ、完璧じゃない、ほぼね。左打者の抑え方がすごく良かったかな。1回でこうやって修正できたというところも評価出来るし、素晴らしかったです」。高い修正力を見せ、自らの手で開幕ローテーションの座を引き戻した。

「本当は今日は開幕の日ですし、僕の中で。こういうピッチングが出来て良かったなと思います」。本来ならこの日が青柳にとって20年初戦だった。昨年3試合投げて0勝2敗と苦にした神宮で躍動。「僕の中でもっと良くなると思ってるので。もっと向上心を持って開幕に向けてやっていきたい」。新たな開幕に向けて、まだまだ高めていく。【磯綾乃】

▽阪神福原投手コーチ(青柳について)「前回からの修正というか、しっかりやっていましたし、良かったと思います」