3月下旬に新型コロナウイルス感染が判明し、その後すでに病院から退院していた阪神伊藤隼太外野手(30)が23日、兵庫・西宮市内の球団施設内で代表取材形式による会見を行った。
伊藤隼は3月26日深夜に新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査で陽性判定を受け、翌27日から入院。4月5日に退院し、その後、自宅待機を続けてきた。
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伊藤隼の会見要旨は以下の通り。
-今の心境は
「そうですね。まず今回この新型コロナウイルスに感染したということによって、阪神球団、また球団関係者、スタッフ、チームメート、また中日ドラゴンズの球団関係者の方々やプロ野球全体の多くの方にご迷惑をおかけしたことに対して申し訳ないなというのが率直な気持ちです」
-感染対策についてはどのような認識
「もちろん、毎日の報道なので、認識はしているつもりでしたけど、やはりどこか自分の中で他人事のような気持ちがあったので、こういうふうな結果になってしまったんじゃないかなと。自分の甘さに関しては深く反省しているところかなというのが率直なところですね」
-感染経路がはっきりしていないが、3月14日の会食に触れざるを得ない
「知人の方にお誘いいただいたんですけど、その時に自分自身もそんなに深く考えずに参加してしまったというところは自覚が足りなかった」
-症状については、嗅覚か
「症状で言えば自分はそれぐらいで、毎年、この時期は花粉症の症状で鼻が詰まるので、その延長、その程度かなという意識でしたね。幸い、倦怠(けんたい)感とかを感じることはなかったです」
-率直な思いは
「率直なところで言えば、まさか自分がかかるとはという思いが強かったですね」
-入院中はどのようなことを
「医療関係者、先生の指示に従って、生活はしていました。その中で自分と向き合う時間というか、考えることはありました」
-どういうことを考えた
「これまでの自分の行いだとか、これからどうしていこうだとか、そういうことですかね」
-現在、感染が世界で拡大しているが、ウイルスの脅威は
「専門家ではないので、自分が詳しく語るのはおかしな話になってくると思うんですけど、自分のように軽症、症状があまりない人もいますし、重傷化する人もいるので、症状がさまざまでありながら感染力が強いというところが、このウイルスが終息に向かわないところかなと個人としては思います」
-感染が広がっている中呼びかけたいことは
「自分が感染している身なんで、偉そうなことはもちろん言えないんですけど、自分は先ほども申し上げましたように軽症でしたけど、今なおコロナウイルスと闘っておられる方、予防されている方の気持ちを考えたら、1日も早い終息を願うだけです」
-今後の意気込み
「このたびは先ほどは冒頭でも申しましたように、本当に多くの人に迷惑をかけてしまったという思いがあるので、プロ野球選手である以上、それはグラウンドで取り返していくしかないと思っていますし、このような状況にもかかわらず心配の声、応援メッセージをくれたファンの方々に対しても、プロ野球選手としてこれまで以上に真摯(しんし)に向き合って、その姿勢をプレーで、示していくしかないかなと、そういうふうに思っています」
なお、この日は同じく3月下旬に新型コロナウイルス感染が判明していた阪神藤浪晋太郎投手(26)長坂拳弥捕手(25)も会見に臨んだ。