9年ぶりに日本一を奪回するために-。巨人丸佳浩外野手(31)が9日、都内の球団事務所で契約更改に臨み、現状維持の4億5000万円でサインした。移籍2年目の今季は、広島時代の16年から自身リーグ5連覇を果たした一方で、5年連続で日本一を逃した。どうすればソフトバンクに勝てるのか。肌で感じたタカとの差を球団に伝え、対策を議論した。(金額は推定)

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オンライン取材のため、パソコンの前に座った丸は、日本シリーズでソフトバンク相手に2年連続の4連敗を喫した歯がゆい思いを強調した。「悔しい負け方をしたので、来年からやり返すためにはどういったところをやればいいかというのは意見交換はしました」。球団に反撃の糸口をぶつけた。

どうすれば勝てるのか。8年連続パ・リーグ球団が頂点に輝く現状。「1人1人レベルアップしていくのは欠かせないこと。それ以外の部分は企業秘密です」と言いながら、自身が感じたソフトバンクとの差を口にした。「攻撃陣の見方をすれば、もっと点を取ってピッチャーを楽な場面で、プレッシャーのかかりづらい局面で投げさせてあげることができなかった」と責任を感じた。

4戦合計で4対26。チーム打率はシリーズワーストを更新する1割3分2厘。自身も第1戦の2点を追う4回無死一、二塁の好機で併殺に倒れるなど、打率1割3分3厘に沈んだ。「いいピッチャーで毎回ホームランやタイムリーで点をとるのは難しい。しっかりと四球や進塁打で点が取れる細かい野球。そういったところを改めてやっていかないといけない」と言った。

打倒ソフトバンクで自身初の日本一を勝ち取るために、オフはジャイアンツ球場でウエートトレーニングを中心に体作りに励む。「毎年変わらないんですけど、日本一を目指してしっかりとやっていきます」。来季は5年契約の3年目となる。自身リーグ6連覇と初の日本一へ向け、万全の準備でキャンプインを迎える。【久永壮真】