不惑の左腕が、開幕投手争いに参戦だ。ソフトバンク和田毅投手(39)が13日、開幕投手に言及。今月21日に40歳になる左腕は「ゼロではない。先発投手である以上、全員で狙っていかないといけない。千賀も東浜も戻ってきていない以上、チャンスはあると思っている」と意欲をみせた。

この日は今キャンプで初めて、正捕手の甲斐に受けてもらった。「甲斐からも、いい球がきていると言ってもらった。調子がよければもっと投げられたが、あまり良くなかったので80球くらいでやめた」。自分の状態を知り尽くしているからこその「ブレーキ」でもあった。

金曜日の19日の紅白戦に登板予定。今後、毎週金曜日に登板するなら、3・26開幕戦が見えてくる。対戦相手のロッテとの相性も、日本球界復帰後の16年以降は登板13試合で8勝2敗と勝ち越している。開幕投手レースは実績の千賀、東浜が本命だが、いまだリハビリ中で、現状は石川が有力候補。工藤監督は、和田について「期待は大きいが、彼にすべてをしょってもらうつもりはない」としながらも「今後(開幕投手候補の調整が)遅れるとなれば、コーチとともに煮詰めていく」と話した。

和田 これからキャンプで大事なのは無理をしないこと。40歳になることは忘れないようにしないとね。でも、攻めるところは攻めていきたい。

プロ野球の最年長開幕投手は広島大野の42歳。それには届かないが、17年以来の開幕投手となれば、その時36歳だった自身の持つ球団最年長開幕投手記録を塗り替える。元気な“不惑”左腕が、大きな夢にまい進する。【浦田由紀夫】