広島大瀬良大地投手(30)が、7回2失点の粘投で3カ月ぶりの白星となる3勝目を手にした。4月9日の巨人戦以来94日ぶりの勝ち星で、4月中旬の右ふくらはぎの負傷からの復活星に「いろんな形で迷惑をかけてしまった。復帰してからもなかなか勝てなくて、本当に苦しかった。とにかく前を向いて頑張ろうと、その思いだけで過ごしてきました」と振り返った。

意地をみせた。初回先頭の京田に右中間への三塁打を許し、続く根尾の内野ゴロであっさりと先制点を奪われた。だが、2回以降は走者を背負いながらもキレを増した直球とカットボールを有効に使い、凡打の山を築いた。「3、4回くらいから自分の中でフォームのタイミングが合ってきて、真っすぐの強さが出てきた。いろんなボールを使って抑えることができた」と尻上がりに調子を上げていった。

長らく苦しみながら、復活の糸口を探し続けた。前回登板した6日DeNA戦でも7回2失点と力投。プレートの踏む位置が一塁側だったが、6日の登板時にプレート真ん中から半足分三塁側よりに戻した。「本来はカットボール、スライダーのピッチャーだと思う。横の幅をつかえる三塁側のプレートで投げるのが一番理想。体の状態も少しずつ戻ってきていたので」と説明した。

投打の主将で上がったお立ち台では、鈴木誠が「なかなか大地さんに勝ちがつかなくて、どんどんガリガリになって心配でした。今日打てたので、少しはガリガリがおさまってくれたら。大地さんが骨にならないようにしっかりと打ちたい」とニヤリ。大瀬良は「気を前に向かせるようなことを言ってくれる。ありがたい」と主砲に感謝。「五輪期間中にしっかりと食べて、後半戦はバリバリとしっかり働いていけるように頑張りたい」と気合をにじませた。【古財稜明】

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