日本ハム郡拓也捕手(23)が、先輩に続き「魂打」を放った。6日、エキシビションマッチDeNA戦に「1番三塁」でフル出場。1点を追う7回1死満塁の絶好機に中川虎の2球目、直球144キロを捉えた。打球は右中間を真っ二つ。「プロに入ってから、一番の打球でした」とニヤリ。決勝の3点適時三塁打に、ガッツポーズをつくって弾けた。

前日5日に「帝京魂」に火が付いた。帝京の先輩で、父の出身地が南茅部町(函館市)の杉谷が得点に絡む2安打。初めて訪れた函館で、郡は「ケンシさんがグラウンドに立つと、すごい歓声なので『郡もいるぞ』と。みなさん覚えて下さい」とヒーローインタビューで呼び掛けた。

魂に火が付くと、新たなターゲットにロックオンした。「横高軍団にも、負けていられないです」。近藤を筆頭に浅間ら5人の横浜高校出身の選手に、闘志を燃やす。「横高打線、レベルが高いので…。強打の帝京にならないといけないですね」。もう1人の帝京の先輩、DeNA山崎からもらった帝京Tシャツを着用しながら、気合を入れ直した。

プロ5年目。1軍生き残りへ、勝負強さが増した打撃で猛アピールしている。4月にはプロ初打点をマーク。「僕はバッティングを求められていると思うので1打席1打席、本当に勝負だと思っているので、今日は打てて良かったです」と、かみしめた。栗山監督は「本当に、いいアピール」と評価。勢い十分のハッスルボーイが、後半戦は上昇ムードを巻き起こす。【田中彩友美】