桐蔭横浜大・菊地大稀投手(4年=佐渡)は巨人が育成6位指名し、交渉権を獲得した。

佐渡島から初のプロ野球選手が誕生した。菊地はかねて「僕がプロ野球選手になることで野球をする子どもたちが増えて欲しい」と目標に掲げ、厳しい練習にも目を背けずに、取り組んできた。夢の実現に、笑顔を見せた。

新潟・佐渡市出身。豊かな自然を駆け回って育った。「足腰の強さは負けません。おいしいお米と魚介をたくさん食べて育ちました」。身長188センチ、体重93キロの恵まれた体で、素朴な笑みを浮かべる。佐渡高時代は「離島のエース」と注目を浴び、プロ志望届を提出するも指名漏れ。夢をあきらめず大学で成長した。

今夏は、制球力をあげるため、1週間500球を掲げて投げ込み「下半身主導を意識し、コントロールも安定しました」。9月に入り、最速148キロもマーク。手応えをつかんだ。勝負どころではキレのある真っすぐで真っ向勝負。力強さを増した。

幼い頃、ワクワクしながらテレビの前でプロ野球を見た。「佐渡の子どもたちに、もっと野球を好きになってほしい」。今度は、自分がたくさんの子どもたちに夢を与える番だ。