広島秋季練習が8日から始まる。佐々岡真司監督(54)は1クールに1度、紅白戦実施を明言した。若手投手だけでなく、今季1軍で登板機会を大きく減らした中崎や一岡、中田らにもチャンスを与える。本拠地マツダスタジアムで行われる秋季練習は、来春キャンプ参加をかけたサバイバルとなりそうだ。

秋風が身に染みる11月、佐々岡真司監督(54)はチーム内に熱い競争意識をともそうとしている。例年のような日南秋季キャンプではなく、本拠地マツダスタジアムで秋季練習という形で行われる。4勤1休で21日まで続く鍛錬の日々は、来春1軍キャンプ参加をかけたサバイバルレースとなりそうだ。

佐々岡監督 1クールに1回、紅白をする。1軍キャンプの20人前後に入れるかどうかは、この紅白戦が参考になる。

秋季キャンプといえば、例年は若手を中心に個々のレベルアップに充てることが多い。だが、3年連続Bクラスとなった今季は違う。佐々岡監督は続ける。「一岡、中田、中崎は今年なかなか1軍で投げられなかった。いくら若い投手が多い中でも経験のある投手は必要になる。彼らも正念場」。3連覇を支えた中堅どころも例外ではない。本隊が練習するマツダスタジアムではなく、由宇や大野を拠点としながら紅白戦に備える。若手とともにフェニックスリーグに同行した中崎、中田。そして9月30日ウエスタン・リーグのオリックス戦以来、1カ月以上実戦から遠ざかる一岡も紅白戦登板を予定する。

今季4試合登板の中崎は「しっかりと結果を出せるようにやっていきたい。自分で判断することではないので、しっかりと投げられればいいかなと思います」と表情を引き締める。今季1軍登板なしの一岡にとっても大きなチャンス。「開幕のつもりで。(今年)初めてマツダスタジアムで投げるので。結果がどうであれ、アピールよりも試合勘を楽しみたい」。開幕から約8カ月遅れの1軍マウンドも、平常心で挑む。

中堅だけでなく、若手にとっても競争の場となる。今季1軍登板なく、本隊の練習に参加する山口らにとっても大きなチャンス。鼻息荒く臨むことだろう。例年のような春季キャンプという形ではないことで可能となった1軍、2軍の境界なき争い。佐々岡監督は「今年1年やってきたことを出してもらって、来年の戦力として見極める」とハイレベルな争いを求めた。【前原淳】

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