2位ロッテがCSファーストステージを1勝1分けとし、オリックスとのファイナルステージ(京セラドーム大阪)進出を決めた。1点を追う楽天第2戦の7回、足を痛める主砲レオネス・マーティン外野手(33)が特大弾で追いついた。勝ち抜いた要因の1つには助っ人の強い「リーダーシップ」があった。
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選手会長は益田、主将は中村奨だが、チームリーダーと言って差し支えない。ファイナルステージ進出を決め、ファンの集う右翼席へ一礼に向かう選手たちの先頭にはマーティンがいた。シーズン最終戦のあいさつはホームもビジターも先導した。「大事なことはチームのために何ができるか」。波及効果はグラウンド内にとどまらなかった。
励ました。同じキューバ出身で、米国の自宅も近所のエチェバリアが加入すれば先輩として歓迎した。田村ら出場機会が減ったメンバーのことも常に気にかけ、声をかけた。
盛り上げた。シーズン終盤、ゲームセット時の「勝利の舞」を内外野に提案。「みんなで何かやろう」と勝ち試合の喜びを共有した。ケガで戦線離脱してもネット裏で応援し、仲間が打てば笑顔で手をたたく姿が中継カメラに抜かれた。マーティン不在は「彼が戻るまで後退できない」とチームの士気を高めた。
耐えた。9月半ばに自打球を右足甲に当て、骨折が判明した。完治を待たず、折れたまま試合に出ることを選んだ。この日もそうだ。「闘ってます。痛みと闘ってますけど、大丈夫です。チームのために頑張ります」。空振りしても走っても痛い。それでも初回の安打で気迫の走塁を見せ、回り込んで右手から二塁に滑り込んだ。
何より、特大弾でチームを先のステージへ導いた。7回2死、東京湾の分厚い雲の下から真っ赤な夕日がのぞいた。「1点差負けなんで、ホームランを狙うしかないですよね」。3ボールから狙うは1発。5球連続フォークの後の直球を完璧に捉え「家族」と呼ぶチームを、ファンを救った。
「優勝の瞬間にライトを守っていたい」と言った願いはかなわなかった。「次のシリーズではオリックスの優勝(突破)を阻止して、僕たちが勝つつもりでやっていきたいと思っています」。同じ相手に2度は負けない。【鎌田良美】
◆CSファーストステージ シーズン2位と3位が3試合制で対戦し、勝利数の多い球団がファイナルステージに進出。引き分けを除いた勝利数が同じ場合は2位球団が勝者。延長戦は行わず、同点の場合は9回打ち切りで引き分け。9回表終了時や9回裏の攻撃中に後攻のステージ勝ち上がりが確定した場合、その時点で終了する。



