12球団合同トライアウトが8日、メットライフドームで行われ、33人の選手が新たな活躍の場を求めてアピールした。

今季、台湾・中信兄弟でプレーした元阪神の高野圭佑投手(29)オリックス金田和之投手(31)巨人山下航汰外野手(21)と元楽天で今季はBC・福井でコーチ兼任でプレーした中村和希外野手(26)の4人は、日本ハム新庄監督に見初められた。

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気温10度を下回った午前の部を見終えた新庄監督は、開口一番で「全員、欲しいですね」と笑みを見せた。思い入れのある、12球団合同トライアウト。昨年は15年ぶりの現役復帰を目指した舞台にBIGBOSSとして舞い戻り、スタンドから直接視察。「気持ちはすごく分かる。少しでもいいところを、と見てましたね」と、33選手の一挙手一投足に目を凝らした。

純白のロングダウンコート姿は、各球団の編成担当らの中でただ1人。あえて参加選手にBIGBOSSを意識させたかのような格好でバックネット裏のスカウト席の最前列に陣取った。緊張感が増した中で投手、野手ともに明確なチェックポイントを設定した。

投手は「自分があそこの打席に入っているんです。打席に入って、どういう風にタイミングをずらされるかを見ている」。野手は「まず足の回転。足の速い選手と肩の強い選手というのは衰えがないと思う。(守備の)スタートのステップとかフライを上げてのセカンドまでのスピード。(打撃の結果は)どうでもいい。いかに早いタイミングを取って見極めてブワーンと振れているかどうか」。

時には身を乗り出しながら見守る中で、午前の部を終えた段階で気になった4選手の名前を挙げた。「(元阪神)高野君のカットボールが目に付いたのと(オリックス)金田君。野手は(元楽天)中村君。ジャイアンツの山下君、ファームで首位打者を取っているんですよね。面白い」と手元の資料を見ながら答えた。

4選手を含めて“BIGBOSS印”が付いた選手は、ともに視察した稲葉GMらに推薦する。「1人でも多く取りたいとは思いますけど、球団方針とかもたくさんあります。まだ1年目でペーペーなので、そういう力ないから」と、あとは球団の判断を待つ。

最後に、この激動の1年を振り返りながら言った。「不思議だなぁ人生、って思いました。でも、ここに座れたのも、ここに立ったから。こういうのも少しでもいいから勉強にしてもらえれば、うれしい」。参加選手へエールを送った。【木下大輔】