BIGBOSS、僕も元気ですよ。阪神糸井嘉男外野手(40)が日本ハム時代に同僚だった新庄監督の前で快打を放った。不惑にして2月初旬のチーム初対外試合に「5番DH」で出場。1回2死一塁で右腕立野の外角球をとらえ、左前にクリーンヒットを放つとパチパチと音が鳴った。

「ビックリしました。ベンチにいてないんで、ずっと探していた。打った時に上の方から拍手が聞こえてきた。うれしかったです」

拍手の主は一塁側ブースの2階にいた新庄監督。敵将から手を振られると会釈で返した。前日7日も特別な思いを問われ「もちろんある」と話していた。自身がプロ1年目の04年、大リーグのメッツから加入したのがスーパースター新庄だった。あれから18年…。大先輩の前で元気な40歳を見せつけた。

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昨季は77試合出場で阪神移籍後、ワーストの打率2割8厘だった。失地を回復すべく、目の色を変えて外野の一角を狙う。「ゆっくりできる立場じゃない。調整でもない。みんなとやって自分を追い込めているのはプラス」。11日の日本ハム戦(名護)は参戦しない方向。「ビッグボス、ランボルギーニで帰ったんですか?」と笑った。初実戦の5日紅白戦から2試合連続安打。移籍後最速の仕上げで存在感を示すベテランが、独特な「新庄オーラ」を力に変える。【酒井俊作】