出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる制度「現役ドラフト」(仮称=ブレークスルードラフト)を巡る話し合いが、今オフの実施に向けて再び動きだした。

プロ野球選手会は15日、日本野球機構(NPB)との事務折衝をオンラインで実施。かねて要望していた同制度について、NPB側から今オフの実施を目標とする旨の回答があった。森忠仁事務局長は「向こうの方(NPB)でたたき台を作って、実行委員会で承認されたものを選手会と協議していく流れになる。オフの前だと、オールスターの時期しか(選手会)全体が集まって決議するところがない。そこまでにまとめたい」と今後の見通しを示した。

20年開幕前には同年夏からの導入で合意寸前まで進んだが、選手のリストアップ方法を巡り一部球団が反対。コロナ禍で協議自体も止まっていた。昨年10月、選手会は修正案を提示。実施時期をオフとし、対象人数も各球団が選択する8人から各球団5人以上としていた。NPB井原敦事務局長は「細かいことを決めていかないといけない。選手会の提案がベースではないが、選手会の意見は承知しており、参考にしている」と話した。【古川真弥】