日本ハム古川侑利投手(26)が、開幕投手に急浮上した。支配下選手契約を結んだ20日、DeNAとのオープン戦で6回に登板。持ち味である最速150キロの直球を軸に、1回無安打無失点1四球。「ちょっと力みすぎて、気持ちが入りすぎた。育成という立場で入団させてもらい、絶対にここで終わらないという強い気持ちで来たので率直にうれしいです」と感慨深げに再出発した。

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胸を張れる数字で、大役へ名乗りを上げた。オープン戦は登板5試合、計7イニングで防御率0・00と猛アピール。新庄監督に「開幕投手あるんじゃないかな? そのくらいの結果を残している」と冗談交じりに言わせるほど、存在感を示した。開幕は福岡でのソフトバンク戦。佐賀県人の古川は「九州で投げられるのであれば、すごく幸せなこと」と心躍らせた。

吉報は、15日西武戦での登板後。支配下登録が決まり、妻と昨年6月に誕生した長女への感謝の思いは、ひとしおだった。戦力外を通達されたときは「まだ、やれるやろ」と妻から背中を押され「もういっちょ、花咲かせたろ」と奮起できた。前所属の巨人との対戦を熱望し「倒したいです」。どん底を味わい、再び表舞台に帰ってきた。

「投げる場所は、どこでもいい。今年1年は楽しんで、たくさん投げれるようにしたい。また、このマウンドに戻ってこられたのを幸せに感じています」。背番号「91」をまとい、新たな野球人生が幕を開けた。【田中彩友美】

▽日本ハム金子(オープン戦初先発。3回3安打1失点)「追い込んでから変化球が甘いところにいってしまったのが、反省点かなと思います。自分のピッチングスタイルを考えたら、そこが大事なところだと思うので、シーズンに入って同じミスを繰り返さないように、調整とレベルアップをしていきたいです」

▽日本ハム松本剛(4回、オープン戦初打点となる決勝の中犠飛)「打点チャンスでしっかりと点を取れたので、狙い通りです」