ビッグバン打線ならぬ“ビッグボス打線”が大爆発して、日本ハムがシーズン29試合目で10勝目に到達した。ロッテ戦の4回に相手のミスから2本塁打を含む、打者12人の猛攻で一挙9得点。BIGBOSS史上最大のBIGイニングで試合を決めた。チーム本塁打数はリーグ断トツの27本となり、新庄剛志監督(50)も「どんだけ打つねん!」。春季キャンプから意識付けしてきたファーストストライク打ちのBIGな成果に笑顔を見せた。

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小さなほころびを「ビッグボス打線」が見逃さず、ビッグイニングにつなげた。4回先頭の近藤が失策で出塁したのが、きっかけ。「あのミスから9点も入るんだからね。面白いよね」と、新庄監督もビックリするほど打線がつながった。

1死満塁から石井の2点適時二塁打で先制すると、アルカンタラが6号3ラン。近藤も適時打を放って、防御率0点台の左腕ロメロをKO。最後は売り出し中の今川が6号2ランで、猛攻を締めくくった。長打となった石井、アルカンタラ、今川は、いずれもファーストストライクを捉えた。

BIGな成果が数字に表れている。「今日、ホームラン2本。どんだけ打つねん。ねぇ。断トツでしょ?」。チーム本塁打数は27本でリーグトップを独走する。1つの要因を挙げた。

新庄監督 キャンプの練習が良かったのかな。初球からガンガンいきなさい。たぶん、プラスにはなっていると思う。集中力というか、初球のストライクをガンガン打てという癖がちょっとは付いていたことが、この結果につながった…という方向で考えてもいい。

最近4試合で4本塁打を記録する今川も、指揮官に同調した。「思い切りの良さが、長打の多さにつながっているかなと僕は思います」。この日も1ボールからの2球目、145キロ直球を捉えた。狙い球は変化球だったが、反応で打った。「(狙いが)外れていても打てる準備を練習から。準備力も試されていると思う。みんな徹底してやっています」と、アーチ量産中の打線を代弁した。

まるで、東京時代の90年代後半から猛威を振るった「ビッグバン打線」のようだ。そう、話を振られたBIGBOSSは「ビッグボス打線?」と聞き間違え、思わぬ形で破壊力十分の打線を命名した。新庄監督が在籍した04年~06年も使われた愛称だが、「ビッグバン? なんか聞いたことあるな。どこのチーム? (日本ハムです)それは知らん」。BIGジョークなのか、BIG本気かは分からないが、少しずつ成長しているチームがド派手に10勝の節目を飾り、とにかくBIGスマイルだった。【木下大輔】

▼日本ハムが4回に一挙9得点。1イニング9得点はヤクルトが4月28日広島戦の8回に9得点を挙げたのに並び、今季両リーグ最多タイ。日本ハムでは昨年9月11日ソフトバンク戦の初回に11点を奪って以来になる。試合前まで今季両リーグで日本ハムだけ、1イニング5点以上のビッグイニングがなかった。

▽日本ハム石井(4回1死満塁で決勝の先制2点適時二塁打)「後ろにつなぐことだけ考えて打席に入りました。最高の結果になってよかった」

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