楽天石井一久GM兼監督(48)が、“ゴジラ”の育て方を語った。

開幕スタメンマスクを勝ち取ったドラフト2位安田悠馬捕手(22)。開幕3戦目の3月29日オリックス戦でプロ1号を放ち、順調なスタートを切ったかのように見えた。4月1日に新型コロナウイルス感染が発表され、離脱。2軍戦で実戦復帰を果たしたが、1軍には戻ってきていない。2軍戦では12試合で、打率2割5分、1本塁打、6打点と、まずまずの結果は残しているが、以降は1軍に戻していない。

なかなか昇格させない理由とは-。「いろんな経験をさせたい」と端的に説明した。キャンプではフリー打撃でバックスクリーン越えの1発を放つなど、長打力が魅力。一方で2ストライクに追い込まれると、柔軟に対応する器用さも兼ね備えている。「うちとしては大事な戦力なんですけど」と素質を認めるが、打撃、守備、走塁。どれもまだまだ学ぶことはある。

好調なチーム事情も、育成に影響を与えている。炭谷はチーム最多の23試合に先発。経験を生かしたリードと、勝負強い打撃で連勝に大きく貢献している。昨季107試合に出場した太田も左肩手術から復帰。捕手陣容を固めることができた。石井GM兼監督は「(捕手)3人をくるくる回すというのはあまり理にかなっていないというか」。扇の要をある程度固めたいという思惑もある。

腰を落ちつかせて、じっくり課題と向き合ってもらうのも1つの手。2軍では一塁も守り、経験を積んでいる。若鷲たちの奮闘ぶりは常にチェックしている。近い将来の大暴れに期待して…。ゴジラの成長を見守っている。【湯本勝大】

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