広島大瀬良大地投手(30)が3、4月度の「大樹生命月間MVP」に輝いた。3、4月は6試合に先発し、両リーグトップの4勝(1敗)を挙げた。受賞は18年5月以来2度目となる。「選んでいただいて非常にうれしく思いますし、光栄に思います」。

今季は4年連続開幕投手を務め、7回途中3失点(自責2)の快投。バットでも適時打を含む3打数1安打。2年ぶりの開幕戦勝利を果たすと、チームは29年ぶりとなる球団タイ記録の開幕6連勝を飾った。右腕の好投が開幕ダッシュの火をつけた。「昨季が終わって今年に向けて取り組んできたことはしっかりと今のところは形になってきている」。

春先から堂々の投球でチームをけん引。「あそこで勝てたのは大きかった」と語ったのは4月22日のDeNA戦だ。チームは4連敗中で、試合前には西川を介して「魂込めて投げます」と気合を口にしていた。言葉通りにDeNA打線を8回まで0封。9回もマウンドに上がった。味方のミスもあり、9回途中で降板。完封こそ逃したが8回1/3を1失点。連敗を止め、前日に3位に落ちたチームを再び2位に押し上げた。「(連敗中の)チーム状況を考えて、(白星を)取らないといけない試合だった。みんなで勝ち取った試合。あそこで勝って踏ん張れたのは大きかった」。

大瀬良の快投もあり、4月を2位で終えると、5月11日には首位にも立った。エースの快投なくして、序盤の快進撃は語れない。【前山慎治】