日本ハム新庄剛志監督(50)が、24日から始まる交流戦で“2番投手構想”をぶち上げた。投手も打席に立つセ・リーグ本拠地での試合では、投手を9番に置くことに固執せず、それぞれの打撃センスを見極めて打順を組む考え。二刀流で鳴らしたエンゼルス大谷翔平投手(27)も、日本ハム時代に「2番投手」は経験がない。交流戦もBIGBOSS流のビックリ采配で話題を振りまく。

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BIGBOSSは、4日後に開幕を控えた交流戦でも、ワクワクする“新庄式”を貫く。投手も打席に立つセ・リーグ本拠地での9試合について、打順を思案中。9番に置くことが多い投手陣についてびっくりプランを明かした。「そのピッチャーのセンスかな。ず~っとバントでいいなら、バントのセンスがあるなら、2番でも。(前の打者が)出ればバント。面白いと思うし、代え時がまた面白い」。二刀流で活躍したエンゼルス大谷も、日本ハム時代にはなかった「2番投手」の可能性に触れた上で、柔軟にオーダーを組む考えを示した。

すでに投手陣は4月下旬から打撃練習をスタート。投手陣のバント練習にも、熱い視線を送っている。「ピッチャーはバントとかエンドランとかできるのかな? それも、試さないと分からない」。常識にとらわれないのが新庄流。今季のチームの犠打21は西武と並んでリーグ最少。投手陣の中に、野手顔負けのすごい選手がいるかもしれない。

「バント=2番」だけではない。社会人時代に内野手としてプレーしていた加藤や、交流戦での投打同時出場が予定されている新二刀流の上原、練習で柵越えを連発した伊藤ら、打撃が楽しみな投手は多い。交代のタイミングや交代要員などが複雑に絡むが、現役時代に阪神でプレーしたBIGBOSSは「誰を使っていくか、セ・リーグ経験があるから、その辺は大丈夫だと思う」とにんまりだ。

阪神はこの日のヤクルト戦で8番にガンケルを入れるなど、2試合連続で「8番投手」の奇策に出た。その古巣とは6月3日から、DHのない甲子園で3連戦も控える。交流戦は新庄監督が繰り出すびっくり打順にも注目だ。【中島宙恵】