阪神は宿敵相手に2連勝を飾り、「大阪タイガース」のユニホームを着用した本拠地巨人3連戦を締めくくった。日曜日、デーゲームともに5連勝となった。巨人戦3カード連続勝ち越しは11年ぶり。

打線は2回、巨人高橋の乱調につけ込んだ。3四球で1死満塁の好機をつくり、1番近本光司外野手(27)の中前適時打で先制した。さらに2死満塁で3番大山悠輔内野手(27)が三遊間を抜く2点打。2死一、三塁からは4番佐藤輝明内野手(23)が一塁強襲の適時打を決め、この回だけで一挙4得点を奪った。

投げては先発の伊藤将司投手(26)がプロ初完封。1回2死二塁、3回2死三塁、5回2死二塁のピンチで要所を締めた。4月中旬の新型コロナウイルス感染から約1カ月半ぶりの1軍マウンドで、安定感抜群の快投劇。15年9月28日の藤浪晋太郎以来となる甲子園での巨人戦完封勝利を飾った。

7回には右前打で出塁した近本が二盗を決め、通算100盗塁を達成。投打ともにメモリアルな勝利で、交流戦突入に弾みをつけた。

▽阪神長坂(2試合連続先発マスクをかぶり伊藤将の完封をリード)「将司が低めに丁寧に投げてくれた。昨日はちょっとドキドキした部分もあったが、今日は少し落ち着いてできた」

▼阪神が巨人戦に3カード連続で勝ち越した。これは11年5月3~5日(東京ドーム)○●○、6月24~26日(甲子園)○○●、7月12~14日(甲子園)○○●以来、11年ぶり。前回この9試合で阪神は、ブラゼルが3本塁打。抑えの藤川が1勝4セーブと、投打の主役が持ち味を発揮した。

▼今季の阪神投手の完封勝ちは、4月5日DeNA戦西勇、同22日ヤクルト戦の青柳に次いで3人目。

▼阪神投手の巨人戦での完封勝利は、21年9月25日の高橋以来。無四球完封は、20年9月17日の西勇以来。生え抜き投手の無四球完封となると、13年4月9日の能見以来、9年ぶり。

▼阪神はデーゲームで、5月8日中日戦(バンテリンドーム)から5連勝。通算でも9勝10敗とし、5割へあと1勝とした。また日曜日の試合でも、4月24日ヤクルト戦(神宮)から5連勝となった。