阪神近本光司外野手(27)が、走攻守で交流戦前最後のリーグ戦の連勝に導いた。2回1死満塁の第2打席、巨人の左腕高橋から中前適時打を放ち先制。これが決勝点となり、この回一気4得点を呼び込んだ。「久々に(伊藤)将司が投げるということで、なんとしても1点をという気持ちでした」。直前に四球でつないでくれた後輩へ、思いを込めてバットを振った。

「自分の中では悪くなかった。(打球が)野手のいないところに飛んだりするので、今日もよかったです」。初回、7回の単打を含め今季4度目の猛打賞。20打席ぶりに安打を放ち、マルチ安打とした前日21日から勢いは続いた。「チカだって今年、200本っていうより高い目標を掲げてスタートをしてる。もっと打ってもらわないと困る」。復活を印象づけた分、矢野監督のハードルも高まった。

7回の中堅守備ではポランコの前方への当たりをダイビングキャッチ。その裏に二盗を決めてリーグ最多タイの9盗塁とし、プロ4年目で球団14人目の通算100盗塁に到達した。36盗塁でタイトルを取った1年目と比較し「落ち着いて走れている」と実感する一方、“恐怖”があるからこその課題もあるという。

「思い切りとか勇気は年々薄くなっている。1年目は怖さがないけど、逆に(怖さを)知っているからこそ、それでもプレーしていきたい」

相手バッテリーに、自分に打ち勝った先に、さらなる成長があるはず。次の目標には「101です」と即答した。【中野椋】

○…ロハスが2軍降格後初本塁打を放った。ウエスタン・リーグのオリックス戦に「3番左翼」で先発。7回1死一、三塁、右下手投げの中川颯の内角変化球を捉え、右翼席への3ランとした。5回にも適時二塁打を放っており、4打数2安打4打点。降格時に「状態は悪くない」と語っていた助っ人が、再昇格の準備を整えている。

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