広島は先発ローテーションを再編し、リーグ戦再開を迎える。17日から首位ヤクルトと3連戦(神宮)。好相性の九里亜蓮投手(30)はこれまでの週前半から今季初の中9日を空けて、第3戦、19日の日曜に回る見込みだ。第1戦は大瀬良、18日の第2戦は森下。直接対決で10・5ゲーム差を少しでも縮めるため、右の3本柱で勝負する。日曜登板の続いたアンダーソンは23日阪神戦(マツダスタジアム)が濃厚となった。

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交流戦優勝、リーグ首位のヤクルト打破へ、九里が勝利の使者となる。14日に横山投手コーチが九里のヤクルト戦への編入について「そういうことでしょう」と示唆。一夜明けた15日のマツダスタジアムでは、大瀬良が先発2日前メニュー、森下が同3日前メニューをこなしたことから、3連戦のローテが明らかに。九里は19日の3戦目に先発が見込まれる。

12日西武戦はアンダーソンが3回途中6失点と乱調。これまでのローテ順なら次回は19日となるが、ヤクルトキラーの九里に白羽の矢が立った。今季は2度対戦し、計14回で1失点、防御率0・64はカード別で最良。ただ、好相性の話題を向けられても「全然感じない」ときっぱり。対策にも「まだ特に何も考えていない」と受け流し、まずは自身の投球に全力を注ぐ。

前回9日の楽天戦は6回2失点と好投。打線の援護なく4敗目を喫したが、安定感が光る。登板がこれまで週前半から日曜となり、今季初の中9日となる。「期間がいつもより空く。しっかりと、真っすぐの軌道や強さを意識真っすぐの軌道や強さを意識して。期間がある分、ウエートの回数を増やして違う刺激を入れながら」。調整リズムが変わってもプロ9年のキャリアを持つ右腕は動じない。

3年連続の最下位に終わった交流戦では貯金6が消え、借金2を抱えてしまった。おまけに再開するリーグ戦最初のカードが勢いのある首位ヤクルト。10・5ゲーム差をこれ以上広げるわけにいかない。今季初のサンデー九里が、良い流れをもたらす。【前山慎治】

○…前回12日西武戦で3回途中6失点と炎上した広島アンダーソンは、中10日で23日阪神戦の先発が濃厚となった。映像で乱調の原因を探ったといい「忘れたいね。悪かったところは忘れて、次に向かいたい」と気持ちを切り替えた。「いつもと同じように準備をする。あと数日あるから“普段と同じ”を大事に(調整)したい」。自身初の阪神戦に向け、時間をかけて復調する。

○…広島中村奨は西川が離脱している間に成長を図る。登録は捕手ながら今季から本格的に外野手に挑戦。ここまで先発は捕手2試合に対し、外野は8試合。「(高卒5年目で)もうゆっくりしていられる年数ではない。今あるチャンスをものにできるように。(西川)龍馬さんが戻ってきても一緒に試合に出られるようなレベルまで達したい」。代役から定位置奪取を狙う。

◆広島の予想先発ローテーション

▽ヤクルト3連戦(神宮)

17日ヤクルト、サイスニード-広島大瀬良

18日ヤクルト小川-広島森下

19日ヤクルト石川-広島九里

 

▽阪神3連戦(マツダスタジアム)

21日広島床田-阪神西勇

22日広島遠藤-阪神ウィルカーソン

23日広島アンダーソン-阪神ガンケル

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