中日が4番ビシエド離脱の窮地でサヨナラ勝ちを飾った。延長10回2死満塁、代打三ツ俣大樹内野手がヤクルト田口から劇的な一打を放った。「監督から真っすぐかスライダー、腹くくっていけ! と言われたのですが、簡単に2球で追い込まれて頭真っ白になりました」。お立ち台でヒーローが緊張気味に振り返る。8連勝中で首位を走るヤクルトの切り札左腕に対して頭が真っ白になっても、カウント1-2からの146キロ直球に食らいついた。「打った瞬間、ヒットかなと。なんとか勝ちたかった。よかったです」。勝利を告げる打球は左前で弾んだ。

試合前、ビシエドが左肩痛で出場選手登録が抹消された。立浪中日に訪れた新たな試練。首位ヤクルトに連敗すれば自力優勝の可能性も消滅する背水の陣で、8回に追いつき、10回にひっくり返した。「2回のチャンスで1点、1点。苦しい展開が続いているが、明日からまたやっていきたい」。厳しい状況でも立浪監督は次戦を見据えた。

▽中日小笠原(3回、オスナに先制ソロを許すが、8回1失点) オスナのあの1球でなかなかこっちに流れを持ってこれませんでした。でも、(8回裏に)点を取ってもらって野手に感謝です。

▽中日溝脇(10回2死一、二塁から右前打でサヨナラを演出) 自分で決めたかったですが、つなぐことができてよかったです。

【関連記事】中日ニュース一覧>>