中日根尾昂投手(22)が1軍で初めて甲子園で登板した。

先発福谷が炎上し0-9の6回、2番手福に変わり3番手で場内アナウンスに「ピッチャー根尾」がコール。大阪桐蔭時代に春夏甲子園連覇などで活躍し慣れ親しんだ聖地のマウンドへ上がると、3万7553人で埋まったスタンドの阪神ファンからも拍手、大声援が飛んだ。

まず阪神の主砲佐藤輝と対戦し、一ゴロに打ち取った。続く大山には右安打を浴びた。糸原に四球を与えると落合ヘッド兼投手コーチがマウンドへ。同じ18年ドラフトで入団した同学年の7番小幡には、カウント3-1から149キロ直球を左前に運ばれ、1軍での初失点を許した。続く梅野は自己最速タイの152キロ直球で捕邪飛、投手の伊藤将を三振に打ち取ってこの回を終えた。7回の打席で鵜飼が代打に送られ、1回28球2安打1失点で出番を終えた。聖地での1軍デビュー戦は、ホロ苦いものになった。

根尾は5月21日広島戦(マツダスタジアム)で1軍投手デビューすると、4試合連続無失点。13日には立浪監督が投手起用へシフトすることを明言し、21日には外野手から投手へ登録変更が公示された。22日ヤクルト戦(バンテリンドーム)では自己最速152キロを計測していた。

◆根尾プロ初登板IN甲子園VTR 甲子園で行われた今年5月8日のウエスタン・リーグ阪神戦(甲子園)で公式戦初登板した。「2番遊撃」で出場し、10-4とリードした9回に5番手でマウンドへ。高寺、中川、遠藤に3連打を浴びて1点を失ったが、最後は江越を149キロの真っすぐで空振り三振に仕留めた。20球、打者5人、2/3回で交代し、再び遊撃守備に戻った。

◆根尾と甲子園 大阪桐蔭2年春夏(17年)3年春夏(18年)と4度出場し、2年夏を除く3大会で優勝。豪快な打撃に加え、投げては最速150キロの「二刀流」として注目された。2年春は履正社との決勝で9回から救援し、5点リードを守った。3年春も智弁和歌山との決勝で2失点完投。2度の胴上げ投手となった。打っては通算で打率3割7分1厘、3本塁打。3年夏は金足農との決勝で2ランを放ち、春夏連覇の立役者となった。

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