専大のドラフト上位候補右腕・菊地吏玖投手(4年=札幌大谷)が、20日のドラフト会議前最後のリーグ戦に先発登板。7回を6安打無失点に抑えた。

最速152キロ右腕は制球良く、打たせて取る投球に徹した。21個のアウトのうち、三振は1つだけ。11個を飛球、それ以外をゴロで処理した。無四球。「相手打線は芯に合わせに来ていました。それでも力のある真っすぐさえ投げれば、フライも正面の打球が多かった。これは良かったなと」。安定感の高さをみせた。

気迫あふれる投球が真骨頂の菊地吏だが、試合後は安堵(あんど)の表情をみせた。4日の第1戦では9回に自らの暴投で失点を許し、0-1でサヨナラ負けを喫していた。「長いイニングを投げるのが、(ドラフト前)最後の気持ちで投げて、ああいう形に。メンタル的に難しい部分があった。それでも試合になると、(気持ちが)入っていけましたし、流れよく抑えることも出来た。20日に集中できるなと、終わった瞬間にほっとしました」。ドラフト前の独特な緊張感にも対処した。

前日11日には、大学日本代表でチームメートだった日体大・矢沢宏太投手(4年=藤嶺藤沢)が、日本ハムに1位指名を公言された。菊地吏が高校まで過ごした地元、北海道を拠点とする球団の公表だったが「順位はもちろん大事ですが、NPBに入ってからが勝負。自分はそういう選手だと思っています」と話した。

ドラフト会議まで約1週間。優勝が懸かったリーグ最終節の準備をしながら、菊地吏は指名を待つ。

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