これがエースだ。ヤクルト小川泰弘投手(32)は走者を出しても1本を許さず、7回途中まで6安打で最少1失点。「点を取ってくれた後、粘って流れを引き寄せられるようにと心掛けました」とホッとした顔で言った。3点もらった直後の2回、無死二塁で阪神原口にカウント2-2からファウル7つ粘られた。「立ち上がりで落ち着いてなかった。勝負どころだった」。四球は出さぬよう、ゾーンで勝負。13球目はワンバウンドしたが、空振り三振で切り抜け、流れをつかんだ。

練習冒頭、グラウンドでの“青空ミーティング”で、高津監督が「シーズンで出来たことが出来なかったり、出来なかったことが出来たり。それが短期決戦」と訓示した。それを聞き、小川は「1球1球、切り替えて投げられました」と要所で踏ん張る力にした。高津監督は「しっかり攻めた、いいピッチングだった」。日本一連覇へ、エースが最高のスタートを切った。

▼小川が15年ファイナルS<2>戦以来、CSでは7年ぶりの白星。プレーオフ、CSでのブランク勝利は18年上原(巨人)の10年ぶりが最長で、7年は81年村田(ロッテ)15年涌井(ロッテ)の7年ぶりに並ぶ2位タイのブランク勝利となった。なお、ヤクルトでCS通算2勝は石川、館山に次ぎ3人目の球団最多タイ。

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