ソフトバンク藤本博史監督(58)が19日、20日に行われるドラフト会議で1位指名を公言した誉(ほまれ、愛知)のイヒネ・イツア内野手(3年)を絶賛した。「将来は今宮クラスになる」「遠くに飛ばすバッター」と攻守にわたって高評価。未来の遊撃レギュラー候補として、超高校級内野手を歓迎する構えを見せた。他球団と競合ならば、指揮官がくじ引き役を担う。

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ソフトバンクが1位指名を公言したイヒネは、「今宮+柳田」というハイブリッド型の超高校級内野手かもしれない。ドラフト会議前日、藤本監督がオンライン取材に対応。イヒネの印象を問われ、まず絶賛したのは守備だ。「去年の夏からショートに転向したと聞きました。1年にしたらグラブさばきは軽いし、足の運びもうまい。当然肩も強いと聞いてます」。

実戦映像も目で確かめた。そして心を躍らせる。「当然、守備はプロに入ってうまくなる。足の運びや肩の強さを考えると、将来は今宮クラスになると思いますよ」。不動の遊撃レギュラーとして君臨する今宮健太内野手(31)に姿を重ねた。

さらに高校通算18本塁打の打撃については「コンタクトもうまいし、前さばきもうまいし、フォロースルーも大きい」と、一気に長所を3つ挙げるほど。主砲柳田の新人時代を指導している指揮官は「柳田はどっちかというとフルスイングでめちゃくちゃなスイングしてましたけど、イヒネ君は豪快でバランスのいいスイング。遠くに飛ばすバッター」と説明。10日には永井スカウト部長が「柳田選手に似たような遠くに飛ばせる力がある」と話している。柳田級のパワーを持つ大型遊撃手に期待大だ。

自軍含め9球団が指名選手を公表しているが、もし他球団との競合となれば、指揮官がくじ引き役を務める。「初めてのことやから全く分からないです。験担ぎ? ない」と苦笑い。それでも「右利きだから右手で引きます。時の運ですから、神様に任せます」と、どっしり構えた。

さらに指揮官は即戦力投手の補強を編成担当にリクエストしたという。「1軍ですぐに使える投手。やっぱりピッチャーの強いところはチームも強い」。外れ1位や2位以下で指名がありそうだ。来季、3年ぶりリーグ優勝&日本一奪還への第1歩が始まる。【只松憲】

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