今季5勝を挙げた巨人のルーキー右腕、赤星優志投手(23)が投球フォームの改造に着手した。10日、宮崎秋季キャンプのブルペンで普段は使わないワインドアップで投球動作を開始。さらに軸足側に少しだけ倒れ、その反動を使って勢いよく投球するフォームで72球を投げ込んだ。

久保康生巡回投手コーチ(64)の指導を受けて実践を始めた。ワインドアップについてはそれ自体ではなく、回転軸をぶらさないフォームをつくることが目的だという。一方、体を軸足側に傾ける作業は反動を生み出し、球威増加につなげることが目的だ。

赤星は「今までより下半身で投げている感覚。キャンプ中はしっかり取り組んで自分のものにできればいいなと思います」と語った。

先日、原監督から「(投球動作が)スマートすぎるというかね。もう少しアクセサリーをつけたり、そこの部分は装飾品をつけたりすれば、もっともっと相手が嫌がる投手になるんじゃないかな」と指摘を受けていた。その宿題をすぐにこなし、指揮官は「そうそう。意識をちゃんと持っていればできるんだから」とご満悦。

ワインドアップの赤星を見て「180センチぐらいに大きく見える。本人も気持ちよさそうに放っているもんね。考えながらじゃなくてね。むしろこう、小さなパーツを変えるということのほうが難しいのかもしれない。大きなパーツから入って(次に)小さなパーツに移行する。だから違和感がないみたい」と分析した。【三須一紀】