海外フリーエージェント(FA)権を行使して米大リーグへの移籍を目指すソフトバンク千賀滉大投手(29)が、球団を通じてコメントを発表した。17年から抱き続けてきたメジャーへの憧れなどをあらためて明かした。

「17年WBCでのマウンドが心に響いて以来、ずっとMLBでプレーすることへの思いを持ち、それをかなえるための行動をしてきました」。ベストナインに選出された17年WBCから、米移籍への思いを抱いていたことを記した。同年オフから、球団とポスティングシステム利用での移籍について話し合いをスタート。だが認められることはなく、昨オフには選手自身が契約を見直したり破棄できる異例の「オプトアウト」付き年俸変動制5年契約を結び、今季ついに海外FA権を取得した。

10年育成ドラフト4位で入団。米移籍が実現すれば、育成出身選手としては初の快挙になる。「まだどこかと契約できたわけではないですが、憧れてきた舞台が目の前までは来ているのかなと感じています。今後どうなるのか僕自身まったく分かりませんが、これまで同様、自分を高めるための努力を怠らずに、日々過ごしたいと思います」と率直な思いを込めた。

千賀にはすでにパドレス、カブス、ジャイアンツ、レッドソックス、レンジャーズなどが興味を示しており、10球団前後での争奪戦が必至。一部の米メディアでは4年総額8000万ドル(約120億円)の大型契約になる可能性も予想されている。

○…千賀のメジャー挑戦に、ソフトバンク球団も理解を示して後押しする。三笠取締役GMは「立場としては残ってもらいたい思いはありましたが、本人が得た権利ですので。ぜひ頑張ってほしい」と快く送り出す意向だ。万が一、交渉が不調に終わった場合はソフトバンク残留も容認。また「ぜひ戻ってきてもらいたい」と、将来的なメジャーからの復帰も歓迎した。

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