佐々木朗希投手(21)の侍デビューは4回を4安打2奪三振1四球の無失点だった。

初回。1番ケネリーに右前打、2番ホワイトフィールドにも四球を与えた。いきなり無死一、二塁のピンチを招いたが、崩れない。3番グレンディニングを155キロ直球で見逃し三振、4番ウェードは156キロ直球で遊併殺に仕留めた。4回も2死一、三塁のピンチとなったが、デールを遊直に抑えた。

世界デビューは模索しながらの投球だった。滑るWBC球の感触を確かめるように、59球中、24球がフォークだった。「札幌ドームのマウンドは初めてで、ボールもいつもと違ったので、探りながらでしたが、徐々に修正しながら投げました」と振り返った。特に立ち上がりは抜ける場面もあるなど、制球には苦しんだ。「課題も出たので、そこは今後、対応したいと思います。このチームで投げられたことは良い経験になりました」と糧にした。

探りながらの中で、「令和の怪物」は点は与えなかった。最速は159キロ。ストレートは力があり、制球も十分だった。WBC本番1次ラウンドの球数制限は65となる。5回から高橋奎にマウンドを託した。

■吉井投手コーチ「本人の調子はいまひとつで、直球も変化球もおそらく5割くらいの仕上がりだったと思います。ボールの感覚がまだしっくりきておらず、探りながら投げていましたが、回を重ねるごとに良くなっている印象です。本人とも話しましたが、最後に少し感じがつかめたと言っていました。本人の調子に加え、相手も分析しており早いカウントで勝負をしてきていたので必然的に三振数も少なかったですが、まだまだ良くなると思います」

■佐々木朗の全投球(数字は球速。S=見逃しストライク、空=空振り、B=ボール、F=ファウル)

【1回=17球】

◆1番ケネリー

<1>直球 158 S

<2>直球 159 右安打

◆2番ホワイトフィールド

<1>直球 156 B

<2>直球 156 空

<3>直球 159 F

<4>フォーク 138 B

<5>フォーク 135 F

<6>直球 158 B

<7>直球 159 B(四球)

◆3番グレンディニング

<1>直球 156 S

<2>フォーク 138 空

<3>フォーク 140 B

<4>直球 155 見逃し三振

◆4番ウェード

<1>直球 158 F

<2>フォーク 136 B

<3>フォーク 135 B

<4>直球 156 遊併殺

◆佐々木朗希の日本代表 大船渡3年時の19年、奥川恭伸(星稜)宮城大弥(興南)らとU18W杯日本代表に選ばれた。8月26日、大学代表との壮行試合(神宮)では先発して1回無安打、2奪三振、無失点。スカウト計測で最速160キロをマークした。W杯では右手中指マメの影響もあり、9月6日韓国戦の先発1回無安打、1奪三振、無失点の1試合だけ。最速153キロにとどまった。

<主な投手の侍デビュー>

◆松坂大輔(西武=19歳0カ月)プロ1年目でシドニー五輪切符をかけるアジア予選に出場。99年9月15日の台湾戦(ソウル)に先発し、9回3安打、13奪三振、1失点で完投勝ち。

◆ダルビッシュ有(日本ハム=21歳3カ月)北京五輪を目指す日本代表候補の強化試合、07年11月23日のオーストラリア戦(福岡ヤフードーム)に先発し、4回8奪三振、4四死球、1失点。最速151キロ。

◆大谷翔平(日本ハム=20歳4カ月)14年11月12日の日米野球第1戦(京セラドーム大阪)に8回から3番手で登板。最速159キロの真っ向勝負でゾブリスト(レイズ)らMLBオールスターを圧倒し、3者凡退に抑えて完封リレーを演出した。同18日(札幌ドーム)の先発デビューは黒星を喫するも4回7奪三振、2失点(自責点0)で最速160キロ。